2023年 2月 1日更新

 

蝋梅(2023.1.13静岡市内にて撮影

蝋梅の蝋緩びたる日差かな

2023年も早2月。4日は立春。日差しが明るくなり日脚も伸びてきましたが、寒に入り10年に一度という今冬最強の寒波襲来。全国的に降雪被害に見舞われました。静岡は氷点下を記録。暦通りの天候が続きました。
新型コロナ感染者は減少傾向になっていますが、5月に5類に移行し、マスク着用も自己判断に任せる見込み。ワクチンや医療費が一部自己負担となりそう。自由に医療機関を利用できるようになることは歓迎しますが、時期尚早では?
1月12日に作家加賀乙彦
(かがおとひこ)さんが死去されました。93歳。学生時代にロシアの作家ソルジェニーツィンの「ガン病棟」や「煉獄にて」などを読んで、このような小説があるのかと驚いていたら、加賀さんの小説「宣告」に更に大きな衝撃を受けました。拘置所で出会った死刑囚をモデルとし、刑死する運命の人間の魂の奥底まで洞察した大作でした。死刑囚が獄中でカトリックに入信したことをきっかけに、後に自らも敬虔なカトリック信者となり、それが晩年の創作や思想に影響を与えたと思います
加賀さんは軍国少年としての教育を受けましたが、卒業前に終戦を迎えました。終戦後は一転、旧制都立高等学校に進み、勉強そっちのけで文学を読みふけったとのこと。東大医学部に入学し精神医学を専攻。卒業後は東京拘置所の医務技官として多くの死刑囚に接し、1957年にはフランス政府国費留学生として渡仏。精神医学の研鑽を積み、帰国後は東大助手、上智大教授などの職歴を順調に積む一方で、医学研究者としての経験を活かして小説を書き、やがて筆一本の生活に。
若い頃からフランスやロシアの小説、特にバルザック、ドストエフスキー、トルストイなどを耽読。日本には稀な本格的長編作家に。日本文学大賞、大佛次郎賞、芸術選奨文部大臣賞などの賞を次々に受賞。文化功労者、芸術院会員にも選ばれ、多くの読者に恵まれました。
また、科学(医学)と宗教の両方に深く通じながら、日本人離れした骨太の文学の世界を築きました。強い信念を持った死刑反対論者であり、「脱原発社会をめざす文学者の会」の発足に尽力し、日本ペンクラブ副会長としても活動。死刑制度も原発も未解決のまま。心残りは大きかったと思います。

【近況】 1月26日から18回目の抗癌剤治療中。3月2日から19回目の治療開始予定。心不全マーカーは高いまま。血圧上昇(161/95)が続き、足の甲、下肢など浮腫顕著。透析患者は心胸比に基づいてDW(ドライウェイト=適正体重)を計算します。DWを超過した体重は毎回除水で調整。浮腫と血圧上昇により、DWが1か月間に1s近くも下がりました。血圧降下剤服用は浮腫 回復後。28日転倒し胸骨骨折。激痛が続いています。

2023年(牧之原市金丸さん)

山茶花(2023.1.20牧之原市金丸邸にて撮影)

山茶花

杉苔(2023.1.23牧之原市金丸邸にて撮影)

杉 苔

石垣(2023.1.23牧之原市金丸邸にて撮影)

茶畑の石垣

白梅(2023.1.25牧之原市金丸邸にて撮影)

白 梅

乙女椿(2023.1.25牧之原市金丸邸にて撮影)

乙女椿

白木蓮蕾(2023.1.29牧之原市金丸邸にて撮影)

白木蓮蕾

山茶花もそろそろ終わり。山小屋裏の山茶花の真っ直ぐに伸びた枝の花が可愛いかったので、持ち帰って仏師の遺影の前に飾りました。
               (E-mail:2023.1.20)
 
凛としています。

あまり陽が当たらないような石垣に綺麗な杉苔が見られました。
               (E-mail:20232.1.24)
 
苔にも歴史を感じさますね。

歴史を感じさせる茶畑を作っている石垣です。坂部(牧之原)に来てから40年以上になりますが、来たばかりの頃にも古びた茶畑石垣は見ていますから、70〜80年くらい前からあるのかもしれません。
 (E-mail:2023.1.24)
 
牧之原台地を育てた石垣。先人の汗と知恵の結晶。

機械置き場上の崖地に生えている梅の花が見頃になってきたので撮ってみましたが、拡大してもこの程度です。  (E-mail:2023.1.26)
 
いよいよ白梅の季節到来。春を告げる花でも。香りと共に凛とした姿にも惹かれます。

近くで前から咲いている乙女椿、昨日は可愛いというより魅力的と言えそうな花に撮れました。
 (E-mail:2023.1.26)
 
木偏に春。春の代名詞。妖艶。

この寒さで白木蓮の蕾は固いままです。咲き始めは遅れそうな気がします。下から見上げた白木蓮の蕾たちです。
 (E-mail:2023.1.30)

春の使者たちの揃い踏み。楽しみですね。