2015年11月 1日更新

   







ひとつかな





鳴く色鳥の


あまたゐて

 

                                                                                                      鵯上戸の実(2015.10.29撮影)

隣接する公園の池に鴨が飛来。悠々と泳ぎ回っています。鴨と言えば、今夏出会った軽鴨のことを思い出します。6月半ば頃、透析の送迎バスを待っている時でした。目前をカルガモ親子が散歩。10pほどの6羽の雛たちがお尻を振りながら親鳥を追いかけていく様は何とも愛らしく、運転手さんも思わず笑顔。
この親子は1q以上も離れた辺りまで足を伸ばしたようです。軽鴨にはテリトリーを守るために、最初に生まれた雛の親が次に生まれた別家族の雛を襲う習性があるとのこと。蛇や猫などによる被害よりも多いそうです。各地で話題になるカルガモ親子ののどかな引っ越し風景は、実は棲家を追われての逃避行だったのです。
その後、無事に池に戻ったカルガモ一家でしたが、雛6羽のうち3羽が同類の鴨に襲われ3羽に。安住の地を求めてどこかに飛び立って行ったそうです。自然界の厳しさを思い知らされました。
繁殖期には野鳥の会やボランティアの方々が外敵に襲われないように見守ってくれています。この公園には池が二つありますので「別の池に移動させたら」という疑問に「野生に戻れなくなるため人が手を加えてはいけない」という説明を伺い、納得。一見残酷な気はしますが、野生の掟。人が勝手に立ち入れない領域のようです。
秋は鴨だけでなく多くの渡り鳥がやってきます。「鳥渡る(渡り鳥)」は秋―「鳥帰る」は春―の季題。稲雀・鵙・鶫
(つぐみ)・鶸(ひわ)・鶲(ひたき)・鶺鴒(せきれい)・椋鳥・鶉(うずら)・啄木鳥・鴫(しぎ)・雁・色鳥・小鳥来る・帰燕…など、秋には鳥に関する季語も多く、紅葉や秋草と共に人々の暮しに彩りを添えています。
因みに、初鴨は秋、鴨は冬、軽鴨(夏鴨)は夏。俳句の世界では同じ鳥でも季節によって微妙な表現を用いています。日本人の豊かな感性や美意識を感じます。

深 ま る 秋 (牧之原市金丸さん)

鵙が枯れ木で(2015.10.7牧之原市金丸邸にて撮影) 鵙が枯れ木で(2015.10.12牧之原市金丸邸にて撮影) 山芋の実とかたつむり(2015.10.20牧之原市金丸邸にて撮影) バッタ(2015.10.21牧之原市金丸邸にて撮影) ピラカンサス(2015.10.25牧之原市金丸邸にて撮影) カマキリの卵嚢(2015.10.26牧之原市金丸邸にて撮影)
モズが枯れ木で 山芋の実とかたつむり バッタ ピラカンサス カマキリの卵嚢

枯れた大きな栗の枝にモズが止まって特徴ある叫び声をあげていました(カルラが小さければ止まって笛を吹くだろうと思われる枝です)。モズが好きだった主人を思い出して撮り、ケータイの待ち受け画面にしました。
   (E-mail:2015.10.8)(E-mail:2015.10.13)

高鳴きが聞こえてきそう。曇り空にも青空にも似合います。冬に備えての鵙の速贄もよく知られています。

峠近くで山芋のムカゴとタネを取っていたら動き出したかたつむり。
 (E-mail:2015.10.21)

プロペラ状の山芋の実。蓋を開き種を飛ばします。かたつむりは思案中?

枇杷の木に絡んだ烏瓜の実の上にバッタ。地上3mくらいの高さに良く登ったと感心しました。
 (E-mail:2015.10.22)

今度は何をしてやろうか、とでも言いたそうですね。

山小屋前に見る人もなく赤く熟したピラカンサ。鳥が種まきをして鳥が食べる…それでいいのです。
 (E-mail:2015.10.26)

ピラカンサス明り。鮮やかですね。

カマキリの卵嚢。30cm四方の中に4個もあり、20cm離れた梔子の枝にもう1つ。更に近くに あと2個。1匹のメスカマキリが7個も産んだとは考えられず、かといって 7匹のメスカマキリが居たともイメージ出来ずにいます。
 (E-mail:2015.10.27)
雪国では蟷螂の産卵位置で雪の深さを予測することも。


仏師 金丸悦朗の挑戦」ブログ  好評発信中! 是非ご覧下さい。

 いのち・エネルギーの表現として仏師が追求し続けた五百羅漢像を紹介しています。
野の花シリーズも好調。仏師が愛したお庭の花たちが登場。植物へのやさしい視線が光ります。

 http://kanamaru.exblog.jp


近くで見つけた秋

富士初冠雪夕景(2015.10.13城北公園にて撮影) 山法師の実(2015.10.13静岡市内にて撮影) 藤袴(2015.10.22静岡市内にて撮影) ネズミモチの実(2015.10.24城北公園にて撮影) 鴨飛来(2015.10.24城北公園にて撮影)
富士初冠雪夕景 山法師の実 藤 袴 ネズミモチの実 鴨飛来
初冠雪の富士、ネズミモチの実、鴨飛来は城北公園にて。山法師の実と藤袴の花はご近所のお庭で見つけました。鵯上戸の実はベランダで。数え切れないほどの花を付けたのですが、結実はわずか3つ。輝く宝石。