2014年 6月 1日更新

 

貝殻を持たぬばかりになめくぢり

梅雨入り前ですが、うっとうしい日々が続いています。早くも熱中症の被害が報道されています。体調管理の難しい時季、どうぞ呉々もご自愛下さいますよう。
「でんでん虫々 かたつむり お前の頭は どこにある。角だせ槍
(やり)だせ 頭出せ。でんでん虫々 かたつむり お前の目玉は どこにある。角だせ槍だせ 目玉出せ。」雨の季節によく歌われる童謡です。
子どもたちにも人気ものの蝸牛
(かたつむり)。一方、不得手なものを前にして意気消沈してしまう場面で使われる「ナメクジに塩」のように、嫌われものの蛞蝓(なめくじ)。同じ巻貝だということに驚く人も多いのではないでしょうか。貝殻を背負って生きている蝸牛と貝殻が退化した蛞蝓。人間の勝手な感情から毀誉褒貶の落差を生じたようです。俳句では蝸牛も蛞蝓も夏の季題。
亀の子、雨蛙、河鹿、蟇
(ひきがえる)、蝦蟇(がま)、山椒魚、蠑螈(いもり)、守宮(やもり)、蜥蜴(とかげ)、蛇、蝮(まむし)など、夏は爬虫類や両生類の季語が沢山あります。
蝙蝠
(こうもり)、毛虫、蝿、蚊、孑孑(ぼうふら )、蚋(ぶよ)、油虫・蜚蠊(ごきぶり)、蚤(のみ)、蜘蛛(くも)、百足虫・蜈蚣(むかで)、蚰蜒(げじげじ)、蛭(ひる)など、これから活動期を迎える好まざる生き物たちも夏の季語。
俳句歳時記は例句を紹介しながら、日本人の自然観や歴史観を伝えてきました。未掲載季語を詠み込んだ俳句が認められれば新季語誕生。また、時代に合わなくなったり季節感がずれたりして使用されないものは淘汰されていきます。季語は生きているのです。俳句に無関心の方にもご一読をお薦めします。
今回は画像満載ページとなりました。心に一陣の風が吹き抜けることを。


 雨の季節を前に (牧之原市金丸さん)

紫陽花とかたつむり(2014.5.24牧之原市金丸邸にて撮影)

紫陽花とかたつむり
ゴーヤの雄花(2014.5.25牧之原市金丸邸にて撮影)

ゴーヤの雄花
定家葛(2014.5.25牧之原市金丸邸にて撮影)

定家葛
食用ほおずき(2014.5.30牧之原市金丸邸にて撮影)

食用ほおずき
虫取り撫子(2014.5.30牧之原市金丸邸にて撮影)

虫取り撫子
勿忘草(2014.5.30牧之原市金丸邸にて撮影)

勿忘草(わすれなぐさ)

絵のような、紫陽花蕾にちっちゃいかたつむり。
  (E-mail:2014.5.25)

いよいよ紫陽花とかたつむりの出番。

3本の苗の内、右側の苗は紫陽花の陰でやゝ伸び悩み。でも、その茎で雄花開花。
  (E-mail:2014.5.26)


グリーンカーテン順調に。

定家葛開花です。
  (E-mail:2014.5.26)


謡曲の「定家」に由来。
夾竹桃科。スクリュー型の可愛らしい花。

しっかりした株になり(高さ135p)、花も実も沢山付いてます。実は3p。
  (E-mail:2014.5.31)

マウスをポイントすると花の画像と入れ替わります。

虫取り撫子可愛らしく咲いています。
  (E-mail:2014.5.31)


食虫植物ではありませんが、枝の中央辺りで粘着性の分泌物を出し虫をくっつけます

造花のような雰囲気を持っています。中心部に他の花に見られる“雄しべや雌しべの飛び出し”が感じられないからかもしれません。
  (E-mail:2014.5.31)


 浜名湖花博便り

静岡市横山さん 静岡市山口さん
ヒマラヤの青いケシ(2014.4.28浜名湖花博にて撮影)

ヒマラヤの青いケシ
バラ(2014.5.19浜名湖花博にて撮影)

バラ
ユリの木(2014.5.19浜名湖花博にて撮影)

ユリの木
浜名湖花博会場(2014.5.19浜名湖花博にて撮影)

浜名湖花博会場

この機会を逃すと、多分もう見ることはできないだろうと思い、4月末に行ってきました。ほんとうに美しい青でした。この写真、実物の生命感を写せていませんが。(E-mail:2014.5.5)

モネの庭園を模した庭にバラや様々な花が咲き乱れていました。見事でした。
しかし、色々品種改良をしたのでしょう。こんな色のバラが? ショウブが? ゆりが? と思われるものがたくさんあり、もっと自然でもいいのにと思いました。
モネの池の水連はまだ少ししか咲いていませんでした。 (E-mail:2014.5.20)

浜名湖花博会場で撮影された花たち。会場の雰囲気を感じていただければ幸いです。

初夏の京都・奈良 (京都市錦織さん)

嵐山の竹林(京都市錦織さん撮影)

嵐山の竹林
若草山の鹿(京都市錦織さん撮影) 若草山の鹿(京都市錦織さん撮影)

若草山の鹿
若草山の鹿(京都市錦織さん撮影) 鵯(京都市錦織さん撮影)

(ひよどり)
動植物への視線がやさしいですね。若々しい感性が光ります。