2006年 2月 1日更新

笹鳴だとて一日にして成らず

2月を迎えました。三寒四温という言葉がありますが、寒の最中に見られる現象で、3日ほど寒い日が続いたあとに4日ほど温かい日が続 き、繰り返しながら春に近づいていきます。
3日は節分、4日は立春。厳しい冷え込みの後の柔らかな日差しは嬉しいものです。ただ、寒さはこれからが本番。春先は空気が乾燥しますので、風邪にご留意下さい。
明るい年に、という思いとは逆に世の中は推移しているようです。耐震強度偽装問題の真相究明も覚束ないうちに、急成長したIT企業であるライブドアグループの幹部が、証券取引法違反容疑で逮捕されました(1月23日)。株式の売買によって構築された虚城は脆くも崩れ落ちました。古い慣習に拘らないスタイルは一部の人たちに支持されていましたが、法を無視した蓄財はあまりにも安易だったようです。その後も、ビジネスホテルの改装工事偽装問題、防衛施設庁の談合問題など、気が滅入るような事件が次々に起きています。
耐震強度偽装事件もそうですが、現実は厳しいけれども、地道に生きることが大切であるということを改めて認識させてくれたような気がします。額に汗して働く、という当たり前のことを忘れかけていた日本人への警鐘ともなりました。
それから、米国産牛肉のBSE問題。解禁になったばかりですが、特定危険部位(背骨)が発見され、再び輸入中止に。生命に関わる食糧の安全確認という基本が欠如。検査機関の甘さと共に、契約を無視した米国の無責任な対応が露呈されました。
日本の食糧自給率は約40%で、先進諸国では最下位。お米(100%自給)以外はほぼ60%を輸入に頼っているということになります。恐ろしい数字です。自給率を高めれば自然と触れ合う機会が増し、環境問題にも無関心ではいられなくなり ますし、輸入していた食糧を開発途上国へ援助することもできます。意識改革が必要だと思います。
私は腎炎の食事療法を続けている関係で、あまり動物性食品を摂ることはありませんが、生鮮食料品以外もできる限り地元(国内)産の食材を用いるようにしています。添加物や保存料も含めて食の問題にはいつもアンテナを張っています。
この間にも雪害が発生しています。インフルエンザも蔓延しています。鳥インフルエンザも不穏な動きを見せています。人命優先の対応を。