さくら さくら やよいのそらは みわたすかぎり かすみかくもか においぞいずる いざや いざや みにゆかん

  2002年 3月11日更新


彗星の夕桜より舞ひ立ちぬ

春は名のみの風の寒さや…この季節、気がつくとこの歌を口ずさんでいます。春と冬とが行ったり来たりしながら一日一日暖かくなっていきます。今年は季節の移り変わりが早く、早春の時期はあっという間に過ぎてしまいました。
春は花粉症の季節。今年は2月に入って間もなくクシャミ・鼻水・目の痒みが始まりました。夏の暑さ・降水量が翌年のスギ花粉に影響を与えるということで、今年の飛散量は例年より多いようです。いずれにしても辛い季節です。
4月6日に転居の予定です。パソコン教室まで徒歩7〜8分のところに見つかり、ホッとしています。ただ、病院まで遠くなりますし、富士山が見えなくなるのが残念です。2DKですが、かなり狭くなりますので、荷物整理に四苦八苦して います。
今回は平成9〜10年の作品をご紹介いたします。


平成9年は4月から消費税が5%に。不況は一層深刻化し、山一證券など大企業の倒産が相次ぎました。
少し弱ってきた母の話し相手をするためもあって、毎土・日曜日続けてきた図書館のアルバイトを7月末日にて退職。12月には初めてのパソコン講座開講。世の中が猛スピードで変遷していることを実感した1年でもありました。
平成10年2月には長野で冬季オリンピック開催。日本選手の活躍に一喜一憂。サッカーW杯世界大会への初参加。1勝もできませんでしたが、日本国中が不況を忘れて熱くなりました。
経済失政に国民が不信任。7月12日に行われた参議院選挙で、自民党は改選議席を16も下回る記録的惨敗。7月末には失業率4.3%で最悪更新。
7月、和歌山で起こった毒入りカレー事件、8月には東北・関東地方で集中豪雨が相次ぎ、無造作な開発行政の責任が問われました。暗い事件の続く中で、10月、アメリカから宇宙旅行のニュース。77歳のグレンさん・向井千秋さん、共に2度目の宇宙から無事帰還。
パソコンとワープロ講座とを並行しての1年。予算の関係で講座が中断し、不況を痛感した年でもありました。

第 10 章 夕  桜 平成9〜10年作品

平成9年
福は内鬼も内なるひとりかな 竹林の大きうねりや初明り
自転車を連ねて来る年始客 聳え立つ大観の富士初暦
初蝶の舞ふきつかけを探しをり 初つばめ実習バスを追ひ越せり
五円玉一つの重さ春愁ひ 図書館の席引き継げり春休み
彗星の夕桜より舞ひ立ちぬ 毛筆で名を書きくれし種物屋
陽に近きより染まりゆく四葩かな 月下美人野生に帰りたきことも
細切れの刻を繋げて星祭  
平成10年
初富士や駿河の人となりゐたり 聳え立つ初富士雲を遠のけて
雨上がり雨より生れしあめんぼう すがれ虫今日一日を使ひ切る
流星の残してゆきし寒さかな