来てすぐに帰るふるさと冬茜
9月11日、アメリカで起きた同時多発テロ事件は世界中に大きな衝撃を与えました。ハイジャックされた航空機がニューヨークの貿易ビルを撃破し、6000人を超える人がまだ行方不明になっています。その後、アメリカとイギリスはアフガンやタリバンへの報復のための空爆を開始しました。
10月に入って、アメリカ国内では炭疽菌(たんそきん)の被害が広がり、不穏な動きを見せています。生物兵器の可能性もあり、バイオテロ事件の様相を帯びてきたようです。
日本では、米軍などの軍事行動を支援するテロ対策特別措置法が可決されました。平和ボケと言われても、アフガン難民の受け入れや、医療援助などの方法で支援することもできるのではないかと思うのですが。報復という愚かな行為を回避させることが日本の役割のような気がします。
日本でも狂牛病の問題が起きました。本来草食動物である牛に、肉骨粉を混ぜた飼料を与えたことが原因と考えられ、病原体であるプリオンという蛋白質が人間にも感染すると言われています。人間の都合で、いわば共食いをさせられた牛たちが哀しい。自然の摂理に逆らった帰結ではないでしょうか。
21世紀最初の年は暗い事件ばかり続きました。そんな中で明るいニュースも。昨年の白川英樹筑波大学名誉教授に続いて野依良治(のよりりょうじ)名古屋大学教授がノーベル化学賞を受賞しました。また、アメリカ大リーグでのイチロー選手の活躍もありました。
今回は平成7年の作品をご紹介いたします。 |